読書メモ5

『ここにないもの』 野矢茂樹 (中公文庫)

 

書き方がやさしそうな哲学書?のようなものを読み始めました。エプシロンとミューの二人が対話する形で”何か大切なこと”について語りかける本です。

 

冒頭の紹介文に気にいった文があったのでメモすると、

「ぽい」言葉を使うと、書いている人も読んでいる人も「ぽい」言葉が出てきたとたん「ぽい」気分におなってしまって、すっかり満足してしまう

というものです。

 

理系の論文を読んでいると専門用語や略語がたくさん出てきますが、これは現象を厳密に記述するためにしょうがないのかなと思います。でも、幸せとか人生とかに関わる”何か大切なこと”は、それを表す言葉が1対1で対応しているとは限らないから、何気ない言葉で、じゅうぶんな時間をかけて伝える必要があるのかもしれません。